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エシカルインテリジェンス 持続可能な地球のために

こんにちは。

今日のシアトルは爽やかな良いお天気です。キャンプ用のマットレスを出してきて庭で寝転んで日光浴を楽しみました。

さて、今日はエシカルインテリジェンスについて。

最近、エシカルという言葉を耳にした人は多いのではないでしょうか?エシカルファッションや、エシカル消費など。

エシカルというのは  (英語ethical)「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞。「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示します。日本では、人や環境に配慮しようする考え方や、そういった考えの下に選択しようとする行動を形容する言葉として使われていています。

最近のアメリカで注目を浴びているのはエシカルインテリジェンス。倫理学者であるDr. Bruce Weinsteinが提唱した言葉です。

エモーショナルインテリジェンス(心の知能指数)という言葉が自分や他人の感情を感じて、適切な人間関係を構築していく能力を指しているように、エシカルインテリジェンスは倫理的に物を考え行動できる知性のことを示しています。

 

人権問題、環境問題、経済問題が複雑にからみあっていて、物流も人間の移動もボーダレスになっており、そのダイナミックな流動性の中で持続可能な社会を創るために、私たちの意識も変化していく必要がありますね。

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エシカルインテリジェンス持続可能な社会を創るための基本的な指針をシンプルに示しています。


ここでエシカルインテリジェンスの5か条を紹介します。

1. “Do not harm” 害を生み出さない

何か行動するときに、自分、他人の両方に対して、害を生み出していないか。もしくは、どうすれば害が最小限になるかを考えます。相手や自分を傷つけることなく意図することを達成するにはどうすればよいかということです。

2. “Make things better” 物事を改善していく

私たちの行動はコミュニティーや社会をより良いものにするためのものであるべきです。しかし、そのときに自分の健全性を犠牲にしておこなうべきではありません。自分も全体の一部だからです。社会全体のニーズを満たせるようサポートすると同時に、自分の健全性も大事にします。

3. “Respect others” 他者を配慮し、尊重する

これは「自分がしてほしいことを相手にしてあげる」という黄金律を超えたもので、相手がしてほしいことは必ずしも自分のそれとは同じではない、という考え方です。他者は違った世界観を持っていると考えること。同じであるのが当然と思わないこと。他者の価値観を尊重して、その上で彼らのニーズや権利を満たせるようサポートするということです。

4. “Be fair” 平等、公平、公正である

ここでのBe fair とは、何かを分配するときに、他者が受け取ってしかるべきものを与えようという意味です。例えば、もし限られた資源を分配する場合、平等、公平、公正であることは必要不可欠です。そして、受け取ってしかるべき質と量の資源他者に分配します。それが、臓器提供のような珍しいものであったり、時間のようなみなが持っている一般的な資源であったりしますが、その意思決定が大きいものであっても小さいものであっても、意思決定をするときは常に平等公正の感覚を持つということです。これは結構難しいのですが、日常の毎日の積み重ねで、平等、公平、公正意識を磨いていく必要があります。

5. “ Be loving” 常に愛をもって

ときとして、愛とエシック(倫理、道徳)を分けて考える人もいますが、愛は様々な関係性を健全に機能させることができ、またエシカルな行動を促します。ここでの愛とは恋人同士のロマンティックな愛を示しているのではなく、“世界は一家、人類みな兄弟”の愛です。人には優しく思いやりをもって接していくこと、また他者と意味のある関係を築けるよう積極的に自分から歩み寄っていくということです。

Dr. Bruce Weinsteinが強調しているのは、エシカルインテリジェンスを実践するにあたり、他者に対してだけでなく、自分自身に対しても、この5か条を当てはめていく必要があるということです。他者に対してだけでなく、自分に対しても、害のないように、自分の健全性が改善されるように、本当の自分の声を尊重するように、自分を蔑んだり、犠牲にしたりすることなく、公正に扱い、そして、自分へ厳しくするばかりではなく、愛情を持ってセルフケアをするということでしょう。

エシカルインテリジェンスを実践していくと、様々な状況でこの5か条をどう適応したらよいのか、悩むこともあると思います。ただ、その悩んでいくプロセスが、私たちをエシカルな人間に育ててくれるのです。すぐに完璧を期待せず、毎日の生活の中でエシカルインテリジェンスを鍛えていきましょう。